– 2006.3.4.ツインリンクもてぎにて –
【開催趣旨】2000年を最後に、NSXフィエスタはツインリンクもてぎでは開催されておりません。NSXの誕生の地である高根沢、栃木、ツインリンクもてぎ・・・。誕生から15年を経過し、昨年末を以って生産終了となったこの時期に、メーカーであるホンダとNSXをこよなく愛して止まない各クラブのメンバーが、これまで育んできたその文化を継承すべく一堂に会し、更なる交流を深めることは大変意義あることと思います。「ジャパン」と「YOKOHAMA」が予てより計画し、幸いにも在関東の多くのクラブの賛同を得、ボランティア数名により実行委員会を組織し、準備、開催となりました。今後は、「秋は鈴鹿でのフィエスタ」「春はもてぎでのクラブミーティング」として定着したNSXのイベントとなるよう成長させていきたいと思っています。
【レポート】 3月4日土曜日、前日の雪混じりの雨を降らせたのが嘘のような青空。これ以上の天気は望めません。受付開始の9時が待てないのか、数台のNSXがASTP(アクティブ・セーフティー・トレーニング・パーク)に到着。誘導に従って所定の場所に停車、見覚えのある顔のドライバーが降り立ちます。早速、テント下で確認、誓約書署名、ゼッケン交付など。10時からの開会式までに走行準備を済ませておきます。9時30分頃になると、さすがに到着が集中。車を見ただけで、「ああ、○○さんだ」「△△さんも来ているんだ」と馴染みのメンバーばかりです。そう、オーナーズミーティングでもまたフィエスタでもこれまでに何度も会っている仲間なのです。見る見る2列に並びはじめたNSXは最後尾ははるか向こうまで伸びました。あちこちで、再会を喜び合い、お互いの車の変わらないこと(場合によっては変わったこと)を確認しあいます。
走行準備ができた参加者から順に、開会式が行われるコレクションホールにバスで移動します。開会式はオリエンテーションルームを使用します。参加者全員に特製ステッカーが配布されました。記念になる貴重な1枚です。司会進行は「YOKOHAMA」の幹事が務めました。はじめに主催者を代表して「ジャパン」の会長から開催趣旨・経緯の説明と参加クラブの紹介。クラブ毎に参加者が起立していきます。今回は関東のクラブからの参加を想定していましたが、何と「九州」から2台の参加がありました。「月曜会」、「つくば」、「京葉」、「サロンド」、それに「YOKOHAMA」と「ジャパン」、関東のクラブはほとんど参加しています。54台、80名。続いてゲストの紹介。上原さんはじめホンダ関係者、また一日お世話になるASTPのインストラクター・スタッフを紹介します。今回の特別講師は清水和夫氏。自らもご自身が所有するNSXを駆っての参加、ご本人の口からは「オーナーのひとりとして、今日一日を楽しみたい」との言葉も。実はもうひとり、特別講師として黒澤元治氏をお招きする予定でしたが、あいにく鈴鹿での合同テストと重なり、お越しいただくことができませんでした。ゲストからもお言葉をいただき、またインストラクターから本日の進行および注意事項の説明がありました。その後、同乗走行券の販売がありました。清水さんドライブが3名、そして何とあこがれの上原さんドライブが1名に。今日一日無事故で終えることを約束して、開会式は終了です。次は中庭で全体集合記念写真撮影。ここで参加者を驚かせたのは、展示されていたレーシングNSX。1台は95年のルマンに挑戦したGT1、もう1台は当時のJGTCを戦ったavex NSXです。昼食までに少し時間があったので、これまであまりお目にかかることがなかった車両だけに、皆さん車をバックに仲間と記念撮影される方が多かったようです。
昼食はグランドスタンドのVIPルーム。コースが一望できる席で、ゆったりと食事を取りました。時間もたっぷりあったので、早朝に自宅を出発した参加者は贅沢にもここで昼寝ができたのですよ。
さて、昼食が終わるとバスでASTPへ戻り、いよいよメニューが始まります。今回はお互いのクラブの親睦を図るという目的もあったことから、まず最初に、クラブ対抗戦をしました。クラブ代表がスリパリーコースでタイムを競います。同一条件にするため、使用する車両は教習車、何と新型シビックです。インストラクターの手本に続き、各選手も練習走行を1回ずつ行います。コースアウトもしくはパイロンを倒した場合は1秒加算されます。インストラクターの厳しい目が光ります。各クラブの声援を受けながら、各選手は2本のタイムトライアルに挑戦しますが、見ているほどは簡単ではなさそうで、コースアウトする車もありました。結局、最高タイムは「つくば」の選手でした。
ここから各自選択したコースによって2班に分かれます。ロードコースを選択した参加者は南コースへ移動、腕鳴らしをします。南コースを選択した参加者はASTPに残り、スリパリーやスキッドリカバリーを体験します。それぞれが「準備運動」を終えたのち、各自が選んだ本番メニューへと移行します。(オプションですが、もてぎASTPのご好意で、翌日日曜日に特別メニューが用意されました)
ロードコースでは、走行前のブリーフィングがピット内で清水和夫さんおよびもてぎモータースポーツ課の担当からありました。フラッグの確認、自分のペースで走ること、追い越され方、緊急時の対処方法、ギアの選択などの注意事項を聞きます。走行は25分で一旦チェッカー・ピットイン、再度25分走ります。各自、自分の技量・車・身体にあわせ、適宜ピットインし調整しながら走ります。コース上のマナーもよく、コースアウトする車もなく、無事1時間の走行を終了しました。
一方、南コースでは3グループに分かれ、10分ごとの走行を繰り返します。今回は、サーキット走行そのものが初めてという参加者も数名おられ、清水和夫さんから特別なコーチングがされました。参加者からは「何回かスピンもしたが楽しく走れた」と。このコースは白線内を走るもので、コースアウトしても安全に走れます。ベテランにもこのコースは好評で、スキルアップには最適のようです。各車快音を残して、走っていきます。各ドライバーも汗だく、心地よい満足感を得ながら、終了の時刻を迎えます。
今回は参加者のほとんどが宿泊コースを選択されました。チェックイン後、各自の部屋でパーティーに備えます。日帰りコースの方はこれでメニュー終了、他の参加者との再会を約束して帰途につきます。
ホンダ関係者、もてぎスタッフも交えたパーティー開会です。「YOKOHAMA」と「ジャパン」の代表が進行を務めます。乾杯の発声は、「九州」から初めてのもてぎという参加者にお願いしました。おいしいと評判の料理を食しながらの歓談、車のこと、本日の走行のこと、後継車のこと、孫のこと(笑)・・・など話題になったことでしょう。今回参加していた日本在住のイギリス人オーナー夫妻にもスピーチをお願いしましたが、本国でもなかった素晴らしい集まりであること、楽しく一日を過ごせたことなど満足いただけたようです。
ゲストとしてご参加いただいたホンダ関係者からは、それぞれこれまでを振り返った話、今後NSXを長持ちさせる秘訣、今後のこうした交流の場の大切さなどの話などをしていただきました。
クラブ主催行事ということで、フィエスタにはとてもかないませんが、ささやかな景品を用意してのジャンケン大会。宗一郎さん自筆の「夢」をモチーフにしたピンズ、ラジコンカー、佐藤琢磨選手直筆サイン入りグローブなど。また、特撰として次回のクラブミーティング参加費用に充当できる金券も。ASTPでのタイムトライアルでトップタイムを出された「つくば」からの参加者にも賞品が贈られました。
主催者から一日無事故で無事終了できたことに感謝し、次回来年春の開催決定を宣言するとともに、ひとりでも多くのクラブ員の参加をお願いし、またこの地での再会を約束してパーティーはお開きとなりました。
その後も、クラブの垣根を越えて、カラオケルームやバーでの歓談が深夜まで続きました。15年を振り返ると、楽しかった昔の思い出話となります。NSXとは一体何だったのか。これほどまでに長く人を惹きつけ、人々をも繋げてしまう、その媒体・中心にあったNSXとそこに集った素晴らしい仲間、そして文化。Never ending story…………….
NSXクラブミーティング2006実行委員会
アンケート結果(終了後回収した46件)
開催曜日について
1. 土曜日のイベントで、終了後にパーティー・宿泊(今回と同じ)39
2. 土曜日にパーティー・宿泊して、日曜日のイベント4
3. その他(どちらでも可、日曜日開催後に宿泊)3
参加費用について
1. 今回のレベルでよい40
2. メニューを減らして、安価にする5
3. 高くなってもいいので、メニューを増やす1
パーティーについて
1. あるのがよい36
2. 無しでよい1
3. 選べた方がよい9
次回は2007年春の開催を計画しています
1. たぶん参加を検討するだろう46
2. たぶん参加しないだろう0
同伴者の方にお尋ねします
1. 退屈はしなかった19
2. 退屈だった1(コレクションホールもコースに入れて欲しかった)
ご意見・感想など(順不同)
続けて欲しい
同乗走行券の落札形式販売は見直しを
続けて欲しい
時間配分はベスト
完熟走行はレコードラインを走って欲しい
来年も開催希望
タイム計測希望
楽しめた
ほとんど顔見知りだった
同乗走行の決め方に疑問
早めに日程が決まれば、参加者が増えたかも
最高でした
オーバルを走りたい
もう少しサーキットを走りたい
とても楽しめた
スキルアップにも有効
ホンダ関係者も交えた遊び的要素を希望
パーティー時に椅子が欲しい
食事がおいしかった
鈴鹿は遠い
ステッカーも良かった
ありがとう
貴重なご意見ありがとうございました。次回に向けて参考にさせていただきます。
ホンダ内サイト「Sportscar Web」でのレポートはこちら。
(C)Copyright 1998-2020 NSX CLUB OF JAPAN. All rights reserved, 無断転載を禁止します。