NSX フィエスタ 2006

鈴鹿サーキット

今年のNSXフィエスタは例年と異なり、理由はわかりませんが(日)(月)の開催となりました。私の記憶では、過去にGTレース観戦を組み込んだ年がそうだったと思いますが、変則ですね。ただ、関東方面からの参加者にとってはどこかで前日泊することで、鈴鹿には無理せずに行けました。また、近い関西のオーナーには日曜日の午前から走行できるプログラムが用意されていたりで良かったのかも。例年と変わらない台数、参加者数だった(227台、339名)ことが裏付けているかも。ただ、今年顔を見かけなかったクラブ員が多かったもの事実でした。

毎年海外からのゲストを受け入れていますが、今年は5名。うち2人はリピーターで、そのひとりは父親を連れての参加でした。フィエスタがそんな風に評価されていることは嬉しい限りです。ということで、彼らは到着日・空港がマチマチであったため、前日に大阪のホテルに集合としていました(あとで思えば、名古屋で良かったのですが)。連絡が不十分だったせいで、朝の出発が遅れましたが、何とか受付時刻には間にあい、鈴鹿に到着。

天気は最高。昨年同様、グランドスタンド裏に駐車し、受付。記念品などを受け取りVIPスイートへ。その後、グランドスタンドに降りて、開会式。ちょっと少ないかなぁ~、って感じ。主催者側の発表では、227台、339名の参加ということで、例年と遜色のない数。講師などの紹介、注意事項などを聞いたのちは、再度階上に戻り昼食。豪華な入れ物の弁当。

既に午前中に走り終えた参加者もいて、午後からの走行もあまり混雑したり、バタバタする感じはありませんでした。午前中はコースアウトする車両もなくスムーズにプログラムは進んでいるとのことでした。ピット内でブリーフィングを終えたのち、各自コースインしていきます。初日の29日は東コースを利用するメニューが中心です。交通教育センターでは毎年参加者が増えているジムカーナが行われています。走行以外ではピット内に2006GTを戦うレーシングNSX(プロト)とツーシーター・フォーミュラが展示されています。これには明日、オプションで運良く申し込みができた数少ない参加者の同乗走行に使われます。

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NSX フィエスタ 2005

鈴鹿サーキット

our dreams come true.

1990年9月13日、ここにいるHonda NSX・オーナーの誰もが、Hondaから掲げられた、このメッセージに心を躍らせた。

“憧れ・夢のHonda NSXをいつか、この手に…”時を追うごとに、その想いは高まっていった。

…やがて、その努力・願いが叶い、Honda NSXを購入する機会に恵まれた。私たちは、Honda NSXを所有できた初めての日のことを、今でも鮮明に覚えている。

“解放するスポーツ”。Hondaが解き放った、至高のスポーツカー、“NSX”本田技術研究所・栃木研究所の上原 繁さんを中心に、Honda NSXの開発・育成に携わったスタッフの全ての方々へ、私たちは、心から感謝し、敬意を表すると共に、この言葉を贈りたい。

Thank you for the dream.   ― 夢をありがとう ―

Honda NSXが繋げてくれた、オーナー同士の出会い、そして交友…。15年間に築き上げた、心の通う大切な仲間たちと共に、これからは、私たち・オーナーが、Honda NSXを大切に育てていきたい。

NSX CLUB of JAPAN, NSX OWNERS CLUB OF YOKOHAMA
会場に掲示されたオーナーからの熱いメッセージ、を転載

今年は7月に生産終了のニュースが流れたあとのフィエスタということで、オーナーの多くがNSXの後を継ぐ車に関心があったり、あるいはこのイベントそのものが最後になるのでは・・・など、愛車の中で様々な思いを胸に開催地である鈴鹿サーキットに向かったことだと思います。やはりこうしたオーナー達の思いとそれに応えようとするホンダ側の力の入れ方が感じられた二日間だったと、いま振り返っています。

開催の前日、今回海外から参加する4名のゲストを新しくできた中部国際空港(セントレア)で出迎え、その日は宿泊。当日朝、レンタカーに彼らを乗せ伊勢湾岸道を通り鈴鹿を目指します。途中近づくにつれて追い越していくNSXの台数が増えていく、気分が高まる瞬間です。

今年はこれまでとガラリと変わり、グランドスタンドが改装になったため、その裏手に駐車し受け付けを済ませ、VIPスイートと呼ばれるガラス張りの部屋で待機します。フロアの一角にはこれまでの関連グッズなどの展示があり、この15年を振り返り、懐かしささえ感じられるコーナーもありました。全国各地から年に1度この地に集まるということで、再会を喜び合う姿があちこちで見受けられます。

いよいよ開会です。実はクラブ内ではフィエスタ開催前から「今年でフィエスタは終わってしまう」という噂がありました。事実、開会式の中で特別講師の黒澤元治氏もそのことに触れ、「噂もあるようですが、来年もやりますよ」とアナウンスされた時は、「やはり噂は本当にあったのだ」とその事実を確認したことによる寂しさと、「無くならないんだ」という安堵感の混じった微妙な感覚を覚えながら会の進行を見守っていました。会場から拍手が起きたのは言うまでもありません。快晴とは言えない肌寒い曇り空の下のグランドスタンド、参加の皆さんはどのように感じておられたのでしょうか。

開会式・ブリーフィングのあとは再びVIPルームに戻り、昼食の弁当です。箱がりっぱな割りに、中味はこぢんまり。上品ですが、私はゴミのことを考えてしまいました。各テーブルでは早速、午後からスタートする走行メニューの確認や見学順序の相談で華が咲いています。今年もゆったりとスタートしました。

私はゲスト4人分の同乗走行を申し込んでいたので、早速2名分を消化します。東コースにおいて、普段自分がドライブしている車と同じ車とは思えないくらいにプロのドライバーが、そのポテンシャルを十分に引き出してくれるテクニックを助手席で堪能できる人気メニューです。西コースではテクニカル走行が平行して行われています。また今年は南コースの走行もありました。今年はオープニングパレードもなく、また気温も低めであったためか、いきなりの走行メニューではタイヤも十分に温まるまでに時間を要し、ちょっと「慌てた」ドライバーも多かったのではと思いました。

フルコースを使ったスポーツ走行、交通教育センターでのジムカーナも好評です。ピットではレースで活躍した歴代のモデルや初号車が展示されています。各自の選んだプログラムにより、暗くなる夕刻まで各自のペースで楽しみます。

ここ数年は土曜日だけ、あるいは日曜日だけといった「ワンデー」のコースも設定され、気軽に楽しめるためか参加者も多いようです。ただ、このコースでは盛りだくさんの趣向を凝らしたあの豪華で楽しい夜のディナーパーティーには参加できないのです。

今年はグランプリホール(サフラン)からフラワープラザのサクラホールに会場を移しての開催でした。

上原さんが中締めのご挨拶をされる時、少しお時間をいただくことができ、これまでの15年間の関係者の皆さんに感謝の意を表すということで、NSXの絵を贈呈しました。2005年の春頃、おぼろげながら「今年は誕生15周年なので何か記念になることをやりたい」と思うようになり、クラブ員と話している中で、「上原さんの車の絵を贈ろう」「フィエスタの閉会式で贈呈しよう」という案が出ました。早速、クラブで一括購入したシルクスクリーンの原画を描かれた小川さんに趣旨をお話し、協力いただけることになりました。この時に依頼した絵のイメージは「上原さんのNSXと、上原さんと宗一郎さんの似顔絵、それに夢という字」でした。小川さんからは「車の絵は得意だか、人物や文字は書いたことがない」との返事でした。小川さんの意図を汲んで、「車と上原さんだけにして、構図はお任せします」と製作をお願いしました。日ごろお付き合いのあるクラブYOKOHAMAさんに絵の贈呈の趣旨をお話しましたところ、ご理解いただきました。フィエスタ内で時間をいただくことについては、前年のフィエスタ終了時に紹介された担当の方に相談していました。

そうこうするうちに、7月12日「生産終了」のニュースが流れます。私自身はこの絵を贈呈する意味がより強まったと思いました。小川さんにこのニュースを伝えると「精一杯書きます」と涙が出るほどの返事をいただきました。そのことは下絵を見た時に既にはっきりわかりました。

フィエスタの開催が近づく9月下旬、小川さんから完成した絵が届きました。と同日、額業者と打ち合わせ、製作日数に余裕がないため即座に引き取られていきました。額に収まった絵はフィエスタ会場に直送されたので、完成品を見たのは、フィエスタのパーティー開始20分前です。あの除幕前に見たのは、私と窓口をしてくれたクラブ員とスタッフだけでした。キーワードは「サプライズ」だったのです。「上原さんを驚かせよう」。

タイトルは「Thank you for the dream – 夢をありかどう」。発売当初の有名なフレーズ「Our dreams come true」、この15年の間に数多くの夢をもらったことについてNSXに携わったすべてのホンダ関係者の方々に感謝したいとの気持ちを伝えたかったのです。会場にいた多くのクラブ員は、本田宗一郎さんが書かれたあの「夢」のピンバッジを胸に付けていました。

パーティー終了後も多くのオーナーの皆さんが、ホンダ関係者の方々と共に絵を囲み、写真撮影されていました。

第二日の日曜日は時折雨が落ちてくるあいにくの天候になってきました。この日も朝早くから走行メニューをこなしているオーナーがいて、心地よいエンジン音が耳に届きます。

昨夜のパーティーで参加を知ったのですが、スイスホンダの元社長、クロード・サージュ氏、アメリカの著名なモータージャーナリストのジョン・ラム氏もピットにいます。フルコースの時間帯に走行したり、取材したりと忙しくされていました。

バイキングスタイルの昼食を終えて、記念撮影、そして本当のファイナルになるのではと危惧していたパレードランで幕を閉じました。皆が来年の再会を誓って帰途についたことは言うまでもありません。

Run with, Run for.

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