サーキット走行時の空気圧について

初期(1990年代)にクラブ員間で交わされた声を掲載しています。情報として古いものもあります。

「サーキット走行時の空気圧について」への3件のフィードバック

  1. タイヤの空気圧については、なんだかすごく奥が深いみたいですよ。MGFトロフィーにはいつもスポンサーであるダンロップの方が見えるので、いろいろ聞いてみるのですが、開発の方にもわからないことがあるみたいです。また、以前ブリヂストンの開発者に聞いた話では、どんな車でも理想的には前後のタイヤの空気圧は同じにすべきであるとのことでした。

    ジムカーナでは旋回性を上げるため、リアを極端に下げますよが、これは、サイドウォールの剛性を落として、路面をつかむ力を落とし、グリップを下げることが目的だと思いますけど・・。スローパンクチャーの時に、空気が抜けたそのタイヤだけズルズル滑るようになるのと同じです。私の認識では、ちょっと下げるとグリップ力が上がるが、あるところを過ぎるてもっと下げるとグリップが下がる、というところでしょうか?

    空気圧の問題は接地面圧、面積、サイドウォールの剛性などが関連していて難しいですよね?私も不勉強なので機会があれば、タイヤメーカーの開発の方や私のレースの専属アドバイザー(個人的にお付き合いのあるプロドライバー)にじっくり話を聞いておきます。論理的背景がないと私もきちんと説明できないので・・・。また、どんな測定機も定期的に照合検定をしないと駄目なんですよ。量販店の安い奴はやってもすぐに狂ってしまいますけどね。(H.H.、神奈川県)

  2. 私はフロントもリヤも2.4~2.3(温間)にしています。夏も冬も関係なくずっとそうしています。私は夜道も走っているので普段は冷間フロント2.2、リヤ2.1くらいです。サーキットを走る前に天候を考えて0.1~0.2ほど抜きます。あとは走ってみて決めます。気をつけなければならないと思うのは、人のエアゲージと自分のとでは必ずしも同じ値を示すとは限らないことです。ガソリンスタンドなどでエアを入れる時は自分のエアゲージで計り直すべきです。常に同じ自分のゲージで計って下さい。そうそう自分のゲージが正しいとも限らないです。調子良く乗れた時に自分のゲージで計った空気圧をラップチャートの横にでもメモっておくとその後の参考になりますよ。(C.M.、大阪府)

  3. まず、「タイヤがたれる」と言う現象と、「空気圧が上がってグリップしない」と言ことについてですが、まったく関係ないわけではありませんが、基本的には別のことです。「タイヤがたれる」とは、タイヤ表面温度が上がりすぎて、コンパウンドに設定されたグリップを発揮する温度領域を超えてしまい、グリップしなくなることです。これに対して、「空気圧が上がりすぎる」とタイヤが膨らんで表面中央が盛り上がり接地面積が減少して、グリップが低下するのです。実際には同時に起こるので、どちらが原因か特定はできませんが・・・。

    さて、サーキット走行時の空気圧でしたね。これはドライビングスタイルやスキルにもよるところが大きいのですが、たとえば、サーキットの走行経験の少ない人は発熱量もそれほど多くないですから、冷間時にあまり空気圧を落としすぎるのはよくありません。なぜなら、空気圧を落としすぎたタイヤはかえって摩擦量を増して、発熱量が多くなり、逆に空気圧が上がってしまうからです。逆に、腕が良い方がサーキットを走る場合、空気圧を下げておかないと先に述べた空気圧の上がりすぎによるグリップダウンが起こります。NSXの場合、リアのトラクションが大きく、リアタイヤの発熱が多いため、そのままにしておくと、挙動がオーバーステアになっていくためコントロールが難しくなっていきます。そこで、基本は温間時に基準の空気圧になるようにコントロールするのがよいのではないかと私は思います。

    1.つまり、練習走行などの場合は、とりあえず基準値のままサーキットに出る。
    2.5周くらいしたらピットインして空気圧を測り、記録する。(ついでにタイヤ表面温度が測れればなお良い)
    3.高くなっていれば、基準値に戻す。
    4.少なくとも30分を目安にピットインして空気圧を測り記録する。
    5.オーバーステアが強く感じたらリアの、アンダーが強く感じたらフロントの空気圧を基準値より0.2くらい低くしてみる。
    6.走行が終了したら、そのままの空気圧でタイヤが冷えるのを待って、冷間時の空気圧を測り、記録する。(ついでに気温や路面温度が分かるとなお良い)

    というような手順で1度作業して、自分に合った空気圧の目安を探しましょう。空気圧は車のセッティングにも重要な役割をしますから、案外いろいろやるより空気圧をうまく設定した方が操縦性が良くなったりしますよ。ちなみに、私の場合はNSXクーペ5MTで鈴鹿フルコースやもてぎを走る場合、冷間時の値でフロント1.8、リア2.0 or 2.2です(いきなり、この数値でサーキットに出ないで下さいね)。基準値のままサーキットを30分以上も走り続けると、新品のリアタイヤが中央部分だけツルツルのスリック状態になってしまいます。それから参考までに、空気圧はこんな時にも利用できます。Type-Rでロングツーリングする時、サスの硬さに辟易しますが、タイヤの空気圧を既定値より前後ともに0.2くらい落とすと、路面のギャップのあたりが少しは和らぎます。雨の日にNSXに乗る場合、空気圧を少し高めにすると接地面圧が上がって、わずかですが、走りやすくなります。ご参考になれば幸いですが、私の経験をもとに書いていますので、必ずしも正しいとは限りません。(H.H.、神奈川県)

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