1997年ル・マン24時間レース観戦記

(番外編)

NSXのいないレース、ポルシェGT1連覇ならず


有力視されていたポルシェGT1が中盤とゴールまであとわずかというところで共に戦列を離れるという出来事があった結果とは言え、表彰台の3チームは首位と1周、3周という僅差であり、白熱したレースだったと言えましょう。また、雨が降らなかったのに17台しか完走した車がなかったのは、何を意味しているのでしょうか。雨が降らなかったからこの台数だったのか・・・。

スタート当日の朝、パリは雨でした。「雨のスタートか」とも思ったのですが、結局ずっと曇り、ゴールの3時間くらい前から強い日差しの太陽が照り付けるだけでした。全般的に寒い2日間でした。ドライバーには好都合だったでしょう。朝方の雨や寒さでスタート前のサーキットでのイベントも一部変更・省略されたと聞きました。ハワイアン・トロピカルのおネエさん方もイマイチでした。目立ったのは、インライン・スケートって言うんですか、ローラーが縦に並んだローラー・スケート、あれを履いた青年がポストで使う旗を持って行ったり来たりしてたことです。グランドスタンド前のストレートはダンロップコーナーにかけて登りなので、さすがの若者も最後の方はきつそうでした。ああそれから、このコーナーのあたりが好きでよくこの辺にいたのですが、コースが若干変更になっているような気がしました。余談ですが、金網の高さが高くなっていました。これは、昨年までは写真を撮る時に邪魔にならなかったのが、今年はどこへ行っても引っかかるんです。
スタート。最初の1周を走ってきた先頭集団は、ヨースト・ポルシェ、ポルシェGT1、R390が僅差で駆け抜けました。はっきり言ってうれしかったです。R390がたとえ1周目といえどここにいたのですから。この3台はいずれも速いのですが、周回を重ねる毎にそれぞれの差が広がっていきました。プロトタイプは速くて、スタートから30分後くらいにはもう、周回遅れの車を生み出していました。

NSX参戦をきっかけにこのレースに関心を持ったわけですが、出なかった今年、やはり気になるのは日本車でした。サーキットに到着するとまず目立ったのが、「NISSAN」と「Mobil」の広告でした。また、ルノー車が多い中、ペースカーのR33GTRと数多くのプリメーラも目に付きました。

ポルシェGT1は確実に速くなっていますね。25、26号車のことですが。マクラーレンはデビューの年のようなカン高い音でなく、何か違いました。私は前者が好きです。今年、音では何といってもフェラーリ、終盤危ない場面もあったようですが、完走できてよかった、よかった。音といえばマツダもフェラーリを少し低くしたような音なんですが、ダンロップ・ブリッジの手前で見ていた時のことです。ストレートからの進入なのでブレーキング、シフトダウンするのですが、その時にものすごく高回転域までアクセルを吹かすんです。それが尋常じゃないんです。ギアが入らないのか、飛ばしてシフトダウンしているからなのかとも思っていました。終盤での出来事です。ちょうどそこはピットアウトの車が合流するところなんですが、マツダが出てくる時は「エンジンが止まるのではないか」と思うくらい、低回転の時は調子が極端に悪いようでした。
上位5台の順位を時間の経過とともに見ていても、これらの車はすべてスタート後からずっとコンスタントに上位ポジションをキープしています。もちろん様々なトラブルでピット作業が行われたことでしょうが、その詳細は知る由もありませんが、恐らく致命的な大きなトラブルは無かったと考えます。このレースで勝つためには、このことが大事なのでしょう。R390も完走できて良かったと思います。ただ、完走台数が少ないとは言え、GT1クラスでは最下位ですが。また、去年のGTRの周回よりも少ないのは問題だと思います。ミッションに問題があるのは十分認識していたようで、短時間で交換できることを自慢していた節もあるやに聞きました。
GT2では、やはりポルシェでした。アメリカのエンジンを積んだ車は、今にも壊れそうなものすごい爆音をたてながら走っていくのですが、随分がんばりました。バイパーって車も結構健闘していますね。ロータスも初めのうちは快調に飛ばしていましたが、割と早い段階できれいな姿のままピットガレージに収まっていました。

来年はトヨタ、ベンツの参戦も予定さているようですね。ニッサンもこのままでは引き下がれないでしょう。もちろん、ポルシェもマクラーレンもワークスがより一層力を入れるでしょう。プロトタイプもGTカーも速さに差が感じられなくなった今ですが、もう来年のことを考えてしまうイケナイ私です。


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